華誠はハルデックス社の特許侵害事件で最終審勝訴
2015年4月22日、上海市高級人民法院は原告のスウェーデンハルデックス制動製品有限公司(以下、「ハルデックス社」という)の元豊社に対する発明特許権侵害訴訟事件で最終判決を言い渡し、被告の元豊社による権利侵害を認める同時に、被告に侵害品の製造、販売、販売の申出を直ちに停止し、ハルデックス社に80万人民元の損害賠償及び合理的な支出を賠償するよう命じた。華誠の黄剣国弁護士、顧正権弁護士はハルデックス社の代理人として、本訴訟でリーガルサービスを提供した。
ハルデックス社は「ブレーキ機構のあるディスクブレーキ」という中国発明特許を保有し、有効であった。2012年、ハルデックス社は営業活動において、元豊社がハルデックス社に特許権があるディスクブレーキを模造し市場で広く販売するとともに自社のホームページ、パンフレットなどを通じて大いに宣伝していることを発見した。同社の行為により正常な市場秩序が著しく混乱し、ハルデックス社の正常な事業活動に巨額の損害をもたらしたのである。
元豊社の権利侵害行為に対し、華誠は十分な証拠収集作業、法的検討、侵害品に対する詳細技術比較分析を行った後、ハルデックス社の代理人として上海市第二中級人民法院に特許権侵害訴訟を提起した。数回に亘る法廷審理を経て、2014年10月31日に元豊社による権利侵害が認められ、ハルデックス社に対する損害賠償を命じる一審判決が言い渡された。その後、元豊社は判決を不服とし上海市高級人民法院に上訴した。二審の開廷審理を経て、同社の上訴は棄却され、判旨は次の通りである。
1)ハルデックス社の係争特許権は法に基づく保護を受けている。
2)事件全体の証拠を総合的に判断するとともにハルデックス社の証拠内容及び立証を合わせて考えると、ハルデックス社の提出証拠の挙証能力は元豊社より遥かに高く、元豊社が係争侵害品の製造者であることを認定する。
3)特許明細書の説明と係争侵害品実物を比較した結果、係争侵害品が係争特許の保護範囲に入るとのハルデックス社の主張は成立する。
4)元豊社の行為がハルデックス社の係争特許権の侵害を構成するため、法に基づき直ちに権利侵害の停止とともに係争特許の種別、元豊社による侵害規模や方法及び継続期間等の要素を総合的に斟酌し、ハルデックス社に対する損害賠償80万人民元を支払うよう命じる。
本件では、被告が侵害品の出所が不明確であること、特許技術が公知技術であるなど数々の抗弁を行ったものの、華誠が関係法律規定を細かく検討し、周到で十分な証拠収集作業を行い、焦点の当たった対応と主張を行ったことにより、本件を成功に導くことができ、法定限額に近い賠償金を獲得することができた。本件の勝訴で特許権者による権利行使を更に激励、推進し、市場を浄化するとともにイノベーションを奨励する良い効果をもたらすことができると信じている。