最高人民法院は商標の権利付与と権利確定に関する司法解釈を公布
1月11日、中国最高人民法院は記者会見を開催し、「最高人民法院による商標の権利付与・権利確定に係る行政事件の審理における若干問題に関する規定」(以下、「規定」という)を公布した。「規定」は合計31条項となり、主に審査範囲、顕著な特徴の判断、著名商標の保護、著作権、氏名権など先行する権利の保護などの実体的内容、及び法定手続違反、一事不再理などの手続き内容が盛り込まれており、商標の権利付与や権利確定の行政事件に係る重要な問題及び裁判の実務において難点となる問題を明確化した。
記者会見の要点を以下の通りまとめる。
(一)商標の権利付与・権利確定の事件数は急速に増加している。
2001年の商標法改正により、商標の権利付与・権利確定事件は人民裁判所の司法審査範囲に入れられた。ここ数年、この種類の事件数は急速に増加してきており、北京裁判所を例にとると、北京知識産権法院(知的財産権裁判所)が2015年に受理した一審事件は7,545件であったが、そのうち、商標の権利付与・権利確定行政事件は5,501件で、一審事件の約73%を占めた。
(二)信義誠実の原則を提唱、悪意の抜け駆け登録を防止
2013年に改正された商標法は「信義誠実の原則」を商標の登録出願及び使用において遵守しなければならない基本的原則とすることを明確にした。「規定」は商標法の具体的条項の適用では当該立法趣旨に十分に合致しており、誠実な経営を保護し、悪意の抜け駆け登録を防止するという一貫した司法の方向を表している。例えば、「規定」には「商標出願人と代理人又は代表者との間に親族関係など特定の身分関係が存在する場合、その商標登録出願行為は当該代理人又は代表者と悪意的に通謀していると推定でき、人民法院は商標法第15条第1項の規定を適用して審理する」と明確に記載されている。即ち、代理人又は代表者と悪意をもって通謀している商標出願人を代理人又は代表者と見なし、同条項の抜け駆け登録防止機能を十分に発揮させる。
「規定」には著作権の先行権利、氏名権、商号の権益など及びキャラクターのイメージ等の保護についても明確に記載されている。
(三)作品のキャラクター名称の先行権利を保護する。
「規定」には、「著作権保護期間内の作品については、作品名称、作品中の登場人物の名称等の認知度が比較的高い場合、作品を商標として関連商品に使用して権利者の許可を得た又は権利者と特定の関連が存在するかのように容易に関連公衆を誤認させ、これにより当事者が先行権利に該当すると主張したときには、人民法院はこれを支持する」と明確に記載されている。
最高人民法院より